2016年3月26日土曜日

2016研究・卒業合同公演

去る3月12日(土)、一年を締めくくる「合同公演」が無事に終わりました。

当養成所では、卒業を迎える受講生に「真ん中でド派手に立ち回りをしていただくコト」をコンセプトにしているのですが、ひいき目じゃなく卒業生三人が見事な剣士っぷりを発揮してくれました!

まだ一年目の受講生も先輩たちの頑張りに引っ張られて、普段の顔からは想像できないほどのハジけっぷり(笑)

そうそう。
公演パンフレットに載せるため、受講生たちに「演技と殺陣どっちが難しい?」というアンケートを取ったのですが、一人を除いた全員が「演技のほうが難しい!」と言い切ってました。
たしかに、決まったコトをコツコツ鍛錬すればいい殺陣と違って、演技には「コレをやってればいい」とかいう正解がありませんしね。

まあ、それはともかく今は無事に本番を終えたコトに安堵しています。

本番の映像をダイジェストでちょこっとご紹介。↓↓↓





一年目の受講生は、本当によく頑張った!
先輩たちの背中を追いかけて行くうちに、いつの間にかセリフを自分のモノにしていた姿が頼もしく見えました。
まあ、最初はどうなることかとヒヤヒヤだったけど・・・・・(汗)


そして入所してからの二年間、数々のレッスンを経てようやく念願の舞台に立った卒業生たち。

卒業おめでとう。

演技と殺陣の両立は大変だったと思います。
ですが、数々の課題に果敢に立ち向かっていく姿に、勇気づけられた日々でした。

きっとこれからは、自分自身のチカラでたくさんの壁を突破していくことでしょう。

その時に「自分はセンターの役で殺陣をやったんだ!」と胸を張って言えるだけのクオリティの舞台でした。

二年間ほんとうにお疲れ様♪

これからもみんなの活躍を心から祈ってます。。。

2016年2月13日土曜日

芝居作り・その2

公演稽古は、いよいよ殺陣の振付に突入!

しかもT.A.Fでは、「受講生全員が立ち回りでセンターを張るコト」が大きな目標の一つなので、当然ながら二年目の受講生たちはセンター役の猛特訓。

『からみ役』として斬りかかる方にも技術が必要ですが、殺陣で『センター』を張るのはそれ以上に大変。。。

太刀筋の美しさはもちろん、動きのキレ、足さばき、スピードに加え、力強さなど色々な要素が必要だからです。

斬られ役をやってくれるのは、いくつもの舞台で殺陣を経験してきた先輩たち。

まず簡単な振付を木刀を使って練習したあとは、薄いベニヤで作った刃に持ち替えてもう一度。



じつは先日、みんなで浅草まで出かけて手に入れた本番用の刀身は「木身(もくみ)」と呼ばれるモノ。

ジュラルミン製の刀身よりずっと軽いのですが、ちゃんとした振り方をしないと簡単に折れてしまうという脆弱性を孕んでおります・・・・・。

しかも量産できるジュラルミン製と違い、木身は一本8,000~12,000円とかなり高額。。。

そこで高額な木身で練習するまえに、木身よりもさらに弱いベニヤを使った訓練で振りの精度を上げておくワケですね♪




上の映像は、ベニヤを使っての「払い」の練習です。

じつはセンター役は人を斬る回数より、敵の攻撃をよけたり、向かってくる刃を払ったりする回数のほうが多いんです。

本来の殺陣では互いの刀を当てないのが基本ですが、万が一当たったとしても刀を折らない振り方を訓練してます。

こういう地道な訓練は、数週間~1、2か月程度の訓練ではほぼ手にできません。

「殺陣」という地道な鍛錬で裏打ちされる特殊な技術は、オーディション会場や制作現場で他人に簡単にマネされるほど甘いモノではありません。

地味で退屈な訓練を黙々とやってきた者にしか手にできないホンモノの武器を、確実に手に入れつつある受講生たちの姿に、逆に勇気づけられる毎日です♪


2016年1月25日月曜日

芝居作り・その1

今年に入り、ようやく3月の研究・卒業公演に向けての動きが活発化してきました!

まずは、受講生たちと一緒に日暮里に着物探し。
リサイクルきもの屋さんに1000円程度で色鮮やかな着物が並んでいるので、その中からそれぞれの役柄と合う着物を物色。
要は、その着物をベースにオリジナリティのある衣裳を作り上げていくワケです♪

演技を習いにきたのに、なんで衣裳づくり?

そう考える人もいるかもしれません。

実際の舞台づくりの現場でも、もちろん責任者としての「衣裳担当」のスタッフは存在します。
ですが、出演者全員が使うモノをたった一人の責任者が作成・準備し、管理し、メンテナンスするなんて実質不可能・・・・・。

そこで多くの舞台役者は、自分で使うモノを自分で準備したり、管理するコトになります。

演技だけでなく「舞台作りに関わるうえで必要なコト」を身に着けるという意味では、この衣裳作りはとても勉強になるんです。

さて、衣裳とともに重要なのが「小道具」の準備。

とくに殺陣のある芝居に絶対必要となるのが――そう、カタナです。。。

そこで先週土曜、みんなで浅草に刀を探しに行きました♪

どれにしようかなぁ・・・・・。
一言で刀と言っても種類や色など様々なモノがあるので、みんなかなり悩んでます(笑)

普段の生活をしていて、自分用の刀を探すなんてシチュエーション自体が特殊なので、みんな変なテンションでした。。。

柄(つか)糸や下げ緒の色を役柄に合わせて変えたり、金具を金に変えたりして色々とカスタマイズできるのも刀選びの醍醐味。

でも、あと2か月後にはコレを舞台上で振り回してるんですよね・・・・・みんな。

壊さないように気を付けてね(汗)

2015年10月19日月曜日

殺陣レッスン風景

「舞台でカッコよく殺陣を決める」ための俳優養成所として開校した、このトーキョーアクターズファーム。
今回は、その根幹となる『殺陣レッスン』のカリキュラムをザッとご紹介します!

大まかな流れとしては――

1. 軽いジョギング+柔軟
      ↓
2. ステップ(8種)
      ↓
3. 木刀を使ってウォームアップ+押し合い
      ↓
4. 軽い筋トレ
      ↓
5. 足さばき(11種)
      ↓
6. 素振り各種

ここまでで所要時間は約1時間。
これらが終わって、ようやく各自のレベルに応じた練習に入っていくワケです。

とかく殺陣は特殊な動作が多いので、慣れるまではとにかく反復練習が必要不可欠♪

でもある日ふと気づくと、カタナをまるで自分の手足のように扱えている自分に気づくハズ。

※音量注意!音が出ます。

日々確実に成長している受講生たちを見ていると、決まってある言葉が頭をよぎります。

「努力は人を裏切らない」

この言葉を苦も無く体現していく姿に、教えている立場の私が逆に多くのことを教えられているという・・・・・。

卒業公演で舞台の真ん中でカタナを振る姿が、すでに目に浮かんでます!!!


2015年10月16日金曜日

適応力アップ!

いよいよ本格的に来年3月の研究&卒業公演の稽古が始まるのを機に、いま訓練しているのが『舞台上での適応力アップ』です。

つまり「演出家」の要求に柔軟に応えられるようになるための訓練、ってことですね。

朗読劇は別として、たんにセリフを覚えただけでは面白い舞台作品は出来上がりません。
ある程度大まかにセリフが入ったら、今度は舞台上を動きのある空間にしていく必要があります。

そこでまず、それぞれの役がどこでどのセリフを言うのかを私が細かく説明。↓↓↓

 

その指示を頭に入れたら、次に気持ちはともかく動きを入れながらセリフを言ってみる。↓↓↓


全部の動きが決まったら、すべての行程を最終確認。。。↓↓↓
みんな真剣な顔でおさらい中です(^―^)/


これを何度も繰り返すうちに少しずつ慣れてきたのか、スゴくいい表情になってます♪↓↓↓


ここまで来れば、あとは役の気持ちが自然に出るようにリラックスしていく作業。

みんなあと少しだっ!頑張れ~っ!!!

2015年8月12日水曜日

「やりたい役」と「できる役」

先日のレッスン後、雑談しているなかで一人の生徒が言った言葉。。。

「どんな役でもやれる女優になりたいんです!」

ここで昔の私なら、間違いなく――

「お!その意気込みイイね~♪よし、一緒にがんばろう!」

そう言ってやれた。
でも、その時私の口から出た言葉は違った。

「何でもはやれなくていいよ♪ 自分に合った役さえ見つかれば」

もちろん、演技を学ぶ者はみな「いつか演じたい理想の役」を思い描いて演技を磨いていくのだが、必ずしもそれが「自分に合っている役」だとは限らないから難しい。。。

例えば、サバサバとしたボーイッシュな役にいくら憧れていても、本人の見た目や声がその役に見合っていなければそんな役は回ってこないし、もし回ってきたとしても観客が納得するクオリティに仕上がるかは極めて怪しい。。。
逆に本人が持つ可愛らしさを生かせる役のほうが無理せずラクに演じられて、そのうえクオリティの高いモノに仕上がるのなら、結果的にそれがその人の「当たり役」というコトになる。

私がこれまで出会ってきた多くの役者(志望)の人たちが、こういった「理想と現実」のギャップに苦しみ、この世界から去って行った・・・・・。
アナ雪じゃないけれど、もし「ありのままの自分」を愛するコトができたなら、自分の長所も欠点もその全てを「個性」として肯定できたなら、彼らの俳優人生はもっと充実したモノになったに違いないと思う。

私が講師として指導していくのは、俳優に必要となる「心構え」や「技術」であって、「個性」を摘み取ることでなはい。

私から見た生徒たちは、みんなそれぞれが個性的で魅力的だ。

そこに役者として必要な「心構え」や「知識」「ほんの少しの技術」を教えるだけで、観客から憧れられる存在に育ってくれるなら、講師としてこんなに嬉しいことはない。

願わくは、彼らが俳優人生を送るなかで自分自身のコトを心から愛せるようになってくれれば――。
その手伝いをするのが、講師という仕事なのかもしれない。


2015年8月3日月曜日

テキスト台本NO.2「クレーマー・クレーマー」

仲のいい友達同士で誕生日プレゼントを渡すという内容だった、前回のテキスト台本「サプライズプレゼント」。
これは、単純なシチュエーションでの素直な感情表現を身に着けるために、あえて対等な『友達同士』という設定にしました。

ですが世の中いろんな人間関係があるなかで、完全に対等な関係っていうのはほとんどありません。
家族の中でももちろんですが、とくに他人同士となるとお互いの立場や社会的地位などによって、「強く出る側」と「下手(したて)に出る側」が出てくる場合があります。

そこで次のテキスト台本NO.2は、デパートにイチャモンをつけにきたお客とクレーム対応の店員という設定にしてみました。


理不尽な理由で従業員相手にキレまくるお客さんの役をふられた生徒のなかには

「私、ふだんはあまり怒らない人なんです(T―T)」

と、あまりに自分とかけはなれたキャラに戸惑う姿も・・・・・。
たしかに「自分に無い感情でもとりあえず出せ!」といきなり言われても、初めはどうやっていいのか分からないよね。

でもね・・・・・役者って自分自身ではない「役柄」を演じるからこそ、『役者』という名称で呼んでもらえるのもまた事実。。。
未婚で子供を産んだことなくても『お母さん』の役はまわってくるし、人を殺したことなくても『殺人者』の役がまわってくることだってある。
そのすべてを「経験がない」「自分はそういう性格じゃない」と避けていたら、永遠に「役者」を名乗る日はやってきません。


じゃあ、どうすればいいのさっっ!!!(怒)


はいっ♪
そんな不安の声にお応えして、当養成所では自分にない感情の生み出し方を丁寧にわかりやすく指導いたします!!!
また現代劇だけでなく時代モノに対応できる役者を排出するための「殺陣指導」も行なっております。
ぜひ役者としてのスタートを「トーキョー・アクターズ・ファーム」からはじめてみませんか?
※演技のレッスンは専門的な指導のもと安全・適切に行なっております。また効果には個人差があります。


以上、PR記事でしたっっ!!!