2015年5月25日月曜日

基礎テキスト「外郎売」

当養成所では、基本訓練の題材に「外郎売(ういろううり)」を使っています。

『拙者親方と申すは――』で始まるこの「外郎売」は、歌舞伎十八番の一つで長いセリフの中に役者に必要な要素がすべて詰まった理想的な題材。

もともと江戸中期(享保)に初演された作品なので、当然のように「現代用語」なんか出てきません。
ですが、だからこそ日本語自体の持つ軽妙さや面白さに溢れています。


俳優として活動していくうえで、それぞれの「個性」を大事にすることは当然です。

ですが、いざその個性を発揮するためにも「基礎力」は必要不可欠だと私は思います。

当養成所の受講生には、この「外郎売」で滑舌,発声,呼吸法,表現力などをコツコツ磨き、誰の前でも堂々と演じられる俳優に育っていってほしいです。


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