しかもT.A.Fでは、「受講生全員が立ち回りでセンターを張るコト」が大きな目標の一つなので、当然ながら二年目の受講生たちはセンター役の猛特訓。
『からみ役』として斬りかかる方にも技術が必要ですが、殺陣で『センター』を張るのはそれ以上に大変。。。
太刀筋の美しさはもちろん、動きのキレ、足さばき、スピードに加え、力強さなど色々な要素が必要だからです。
斬られ役をやってくれるのは、いくつもの舞台で殺陣を経験してきた先輩たち。
まず簡単な振付を木刀を使って練習したあとは、薄いベニヤで作った刃に持ち替えてもう一度。
じつは先日、みんなで浅草まで出かけて手に入れた本番用の刀身は「木身(もくみ)」と呼ばれるモノ。
ジュラルミン製の刀身よりずっと軽いのですが、ちゃんとした振り方をしないと簡単に折れてしまうという脆弱性を孕んでおります・・・・・。
しかも量産できるジュラルミン製と違い、木身は一本8,000~12,000円とかなり高額。。。
そこで高額な木身で練習するまえに、木身よりもさらに弱いベニヤを使った訓練で振りの精度を上げておくワケですね♪
上の映像は、ベニヤを使っての「払い」の練習です。
じつはセンター役は人を斬る回数より、敵の攻撃をよけたり、向かってくる刃を払ったりする回数のほうが多いんです。
本来の殺陣では互いの刀を当てないのが基本ですが、万が一当たったとしても刀を折らない振り方を訓練してます。
こういう地道な訓練は、数週間~1、2か月程度の訓練ではほぼ手にできません。
「殺陣」という地道な鍛錬で裏打ちされる特殊な技術は、オーディション会場や制作現場で他人に簡単にマネされるほど甘いモノではありません。
地味で退屈な訓練を黙々とやってきた者にしか手にできないホンモノの武器を、確実に手に入れつつある受講生たちの姿に、逆に勇気づけられる毎日です♪